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柔道整復師の給料 鍼灸師の給料

柔道整復師や鍼灸師の給料や年収はいくら?平均相場は?

柔道整復師や鍼灸師の給料は、経験年数や院長・副院長といった役職、管理柔道整復師か勤務柔道整復師かなどで違いがでています。
働く整骨院にどれだけの資金があるかが重要ですので、経営力があるかないか、個人整骨院かグループ整骨院か、首都圏か地方かでも大きく違います。

(同じようなサイズ感の整骨院でも、首都圏と地方ではおよそ2~5万円ほどの幅で相場の違いが見られます。)

 

近年の柔道整復師・鍼灸師の新卒就職市場では、新卒者・未経験者の月の給料は18万円~22万円程度が相場で、経験者や転職者の場合は23万円~25万円程度、管理柔道整復師で27万円~35万円程度が全国的な給料相場のようです。

また最近では、多店舗展開する整骨院グループなどで、勤務条件や待遇が上がっているケースが増えてきています。例えば新卒の方でも月の給料が27万円以上だったり、転職者や中途採用の勤務柔道整復師で30万円以上というところもあります。

まれに管理柔道整復師40万円以上というところもみられますが、色々とトラブルの話も聞くのであまりおすすめできません。やはり、給料相場より著しくズレた金額を提示してくる整骨院には、それなりの理由があるようです。

 

自分で開業せず、整骨院に勤めている柔道整復師・鍼灸師の平均的な年収でいえば、3年~10年で300万円~380万円くらいが全国平均のようです。また、整形外科での勤務を希望する柔道整復師も増えてきましたが、整形外科での平均年収はさらに低くなります。整形外科では院長や副院長になることがあり得ないので、高収入になることはなく、平均値を下げているようです。

 

柔道整復師・鍼灸師業界の過去と現在

10年以上前の柔道整復師・鍼灸師の業界はまだ徒弟制度の名残があったため、今より給料相場はかなり低く、労働環境もよくありませんでした。それに比べて近年は労働者側の権利主張や、働き方改革などの影響もあり、かなり好待遇で売手市場といえます。

同様に、整骨院・鍼灸接骨院の数は全国的に増え続け、いまではコンビニよりも多くなっているため、整骨院・鍼灸接骨院の売上自体は大きく下落し、経済的に苦しい柔道整復師・鍼灸師が目立ちます。ある整骨院専門の社会保険労務士さんの話では、1院あたりの平均売上は、すでに100万円を割っているそうです。

 

 

柔道整復師・鍼灸師の福利厚生

給料比較の際には、提示されている給料額や、金額の上下限幅に加え、各種福利厚生をチェックしたほうがよいでしょう。

昇給はどのくらいの頻度で行われるのか、残業手当などは出るのか、交通費や住宅手当などの補助はあるのか、有給休暇はあるのか、などがチェックポイントです。

たとえば、初任給25万円で手当が少なく、昇給の頻度もはっきりしない場合と、初任給は20万円でも交通費や住宅手当などの補助が手厚く、昇給は年1回以上ある場合とでは、後者の方が年間の手取り額が高くなる可能性もあります。

整骨院・鍼灸接骨院は、家業や個人事業主としてやっているケースが多いので、一般企業のように賞与が出ることはあまりありません。それよりも歩合などの売り上げに応じて基本給料に加算されるほうが一般的です。また、個人事業主の整骨院では社会保険などは加入できないところがほとんどです。

 

院長になると金額は大きく変わる

初任給の違いは整骨院・鍼灸接骨院によって様々ですが、保険診療以外(自費診療)の治療メニューを積極的に取り入れて、売上を増やし、社員に還元しようとしている整骨院・鍼灸接骨院もあります。

また、保険請求業務(レセプト)を担当する施術管理者(管理柔道整復師)になった場合も、手当が付いて基本の給料が高くなる傾向があります。

現場の施術者と同時に管理柔道整復師を兼任する場合は、レセプト業務を正確に遂行できる能力が問われることになります。整骨院・鍼灸接骨院を運営する責任と能力が評価され、それに応じて給料もアップしていきます。

院長・副院長といった整骨院・鍼灸接骨院をまとめる役職者や、広範囲に業務管理を行う役職者は、経験者の中でも特に給料が高くなります。

役職者、管理職者に求められるものは治療の技術だけではありません。整骨院・鍼灸接骨院の売上を管理して、それに適した業務運営の内容を考える経営力、スタッフへの技術指導・勤務の管理ができる統率力、院外での付き合いや宣伝といった面での渉外力など、院全体を見通す視野の広さが必要です。

 

さらに、複数の整骨院を運営するグループ会社では、院長よりさらに上の統括・エリアマネージャーという役職があります。 施術の現場にも入るかどうかは会社によって異なり、各店舗を把握して管理するため、より高いマネジメント力が求められます。

このような役職者は採用業務も担当することが多いため、自社に必要な人材の見極めと、求職者に対して自社の魅力を伝えることが仕事となります。

柔道整復師として、長く活躍し続けていくためには、患者の信頼を勝ち取る施術の実力はもちろんですが、職場への貢献度や役職を担当することが給料のアップにつながり、それによる生活の安定、仕事へのモチベーションアップにもなります。

 

ここまで柔道整復師・鍼灸師の給料や年収について調べてみましたが、働く意義はお金だけではありません。現代社会は機械化や外国人労働者の影響もあり、仕事自体が減ってきていますし、職種そのものが消えていく時代です。「手に職」の代表格である柔道整復師や鍼灸師の最大の魅力は、安定性や社会貢献性にあります。仕事をするうえで給料は大切な要素ですが、患者様とじかに接し、目の前で「ありがとう」と言っていただける素晴らしい職業です。また、努力次第で開業できるメリットもありますので、単純に給料や休みなどだけで判断せず、ご自身のビジョンや人生設計に基づいて求人活動をすることをおすすめします。