MENU
エントリーはこちら

なぜ整骨院を独立開業したのか?

私が整骨院を独立開業したきっかけ(代表 宇都啓二)

柔道整復術・鍼灸師の資格を取ったのならば、一度は整骨院を独立開業することを考えるのが大半ではないでしょうか?実際に、20代の柔道整復師の人に「将来どうするの?」って聞くと、7~8割の人は「いつかは独立開業してみたいです。」と答えてきます。私は治療家の交流会(セラピストリンク)の会長をやっているので、若い治療家の人から独立開業の相談をよく受けます。そんな時に、私が開業に踏み切った時の話をすると結構喜ばれるのでここで少しご紹介したいと思います。

 

治療のこと以外は捨てた修行期

私が治療の世界に入ったのは少し遅くて25歳くらいの時でした。転職する時は「20代のうちに絶対開業してやる!」と意気込んでいて5年以内に開業するための計画を自分なりに立てたりもしていました。わずか5年以内に開業するのは常識的に考えても難しいことはわかっていたので、治療院を開業すること以外のほとんどを切り捨てて犠牲にもしました。何かを手に入れるならば、何かを捨てなければ無理だと思ったからです。当時付き合っていた彼女ともいきなり別れ、友人たちとも遊ぶのをやめました。月に何回かあった大学サッカー部のOBで作った趣味の草サッカーも行くのをやめました。友人の結婚式すらも行きませんでした。治療院で働かせてもらうようになってからも、誰にも負けないくらい勉強や練習もしました。最後にお世話になった整骨院では、朝8時~10時くらいまで仕事があり、そのあとに自主練。休みも週一回しかなく連休などは正月の3日くらい。お金もなく、仕事もハードでしたが、のめりこむにつれて不思議と楽しくもなりました。

しかし現実はなかなか大変で、2年3年と経つにつれて「20代のうちはさすがに厳しいかも…」と思うこともしばしば。治療に関して3年~4年で大体どんな症状の患者さんでもある程度対応できるようになりましたが、整骨院を運営していくことに関してはサッパリわからなかったからです。それもそのはず、当時私は院長や副院長すらも経験しておらず、実際に部下に指示を出したり整骨院運営に携わることもしていなかったのです。また、治療していること自体が楽しかったので「開業したい」という気持ちもだんだん薄れ、今のままとりあえず治療していられればいいかなと思ったりもしていました。

 

きっかけは占い?

29歳の年の年末に、仲の良い患者さんからこんなことを言われました。

 

患「宇都先生ってさ、うさぎ年のてんびん座のO型だよね?」

その患者さんは私の熱烈なファンだったので、生年月日なども詳しく知っていました。

 

宇「そうですけどなんで?」

患「この前テレビで、干支と星座と血液型を組み合わせて576通りの占いランキングを出してたのがあるんだけど、宇都先生たぶん576通り中、1位だったよ!」

宇「マジっすか!576通り中1位って、めちゃくちゃすごいじゃないですか!」

 

今でも年末の特番でたまにやっている、来年の運勢を占う番組のことでした。

そのころ占いなどほとんど見なければ信じてもいなかったのですが(今はけっこう好き)、1位というのはやっぱり嬉しくて来年はきっといいことあるだろうなと、もの凄くポジティブな気持ちになりました。

「576分の1って、パチンコやったら1発目で確変引くくらいスゲーな。こんなことってそうそうないよな…そうだ!開業しちゃえ!」

一瞬で開業を決意しました。不思議なくらい軽い気持ちで決められました。

その後の展開は早く、年明けてから勤めていた整骨院に2月いっぱいで退職することを告げ、3月4月で準備をし、5月には飯田橋接骨院を開業しました。前年の12月後半まで開業なんかあまり頭になかったのに、まさに電光石火の出来事でした。開業後はやはり経験不足が露呈し、まさに七転八倒。大変な思いもたくさんすることになりましたが、時代的にまだ整骨院の数は今の半分くらいだったのでなんとかかんとかやっていくことができ今に至ります。現在の整骨院市場の中では、あの当時の私の力量ではおそらく通用しなかったように思います。時代に救われました。

 

運命に導かれる感覚

今現在42歳の私は、開業する時もそうでしたが、それ以外の大部分も直観や流れに任せて決断することがよくあります。大きな決断ほど、考えれば考えるほど動けなくなるので、直観や閃きを大事にした方が挑戦できるのだと思います。そういった直観や閃きなどは経験とともに鋭くなるようです。何か運命のような流れを感じることや、導かれているような感覚の時も多々あります。(もちろんただの勘違いの時もありますけど…)

私の場合は、患者さんや占いというきっかけで開業しましたが、きっかけはどんな形でくるかわかりません。結果論で言えば今現在、整骨院も続いていますし、店舗展開もしています。家族も守れ、社員も守れ、とても幸せな素晴らしい人生を送らせていただいているので、本当によかったと心の底から思います。自分なりに人よりも努力した自負はありますが、自分だけの力でここまでやれたとも全く思いません。大部分が周りの人のおかげ、神様のおかげだと思います。そう感じられるからこそ、少しでも世の中に恩返ししたいなと考えています。