経営者でも、院長や副院長でも、自分に部下でできた時にいろいろと悩むものです。
10年くらいまえに何かの本に載っているのを見て、今でも心に残っている大切な文章があります。
徳川家康が書いたといわれている「大将の戒め」です。
「大将の戒め」
大将というものは
敬われているようで その実家来に
絶えず落ち度を探られているものだ
恐れられているようで侮られ
親しまれているようで疎んじられ
大将というものは
絶えず勉強せねばならぬし
礼儀もわきまえねばならぬ
よい家来を持とうと思うなら
わが食を減らしても
家来にひもじい思いをさせてはならぬ
自分一人では何もできぬ
これが三十年間つくづく
思い知らされた家康が経験ぞ
家来というものは
禄でつないではならず 機嫌をとってはならず
遠ざけてはならず 近づけてはならず
怒らせてはならず 油断させてはならぬものだ
「では どうすればよいので」
家来はな 惚れさせねばならぬものよ
いくら「社長」「院長」などと肩書がついていても、それだけでは部下の気持ちを動かすことはできません。逆に肩書がなくても、人の心を動かせる人もいます。
よく「部下が言うことを聞いてくれない」とか「ちゃんと言ったんですけどね…」などとぼやいている人を見かけますが、それは肩書だけでその人自身の中身が伴っていないのではないでしょうか?人間として惚れられていないのではないでしょうか?
大事なことは「肩書」ではなく、その人そのものが「どんな人物」であるかということです。そのことをわからずに、院長だからというだけで部下がみんな言うことを聞くなんてことはありません。
まぁ、気長に地道に自分を磨いていくしかないってことですね。