私たちは長い人生で、いつもたくさんの人たちに囲まれて生きている。
その中で、直接何かを教えていただくこともあれば、全く自分では意識していないところで何かを学んでいたり、助けられていることなども多々ある。
子供のころは両親や祖父母、兄弟、友達、近所のおじさん、親戚のおじさん、学校の先生や友達の両親の影響を直接受ける。
またテレや本、雑誌や漫画などから学ぶこともある。
社会に出れば、多くは自分の上司や先輩などから、仕事のことや人生の生き方などを学んでいく。
時に整骨院の先輩や院長の言った一言が深く胸に突き刺さり、自分の大きな転機になることもあるでしょう。
自分は自分の力でここまで来たと思っても、実際は多くの先人たちの、有形無形の影響や先人たちの努力によって築いたもののおかげで今日の自分がある。
「そんなことはない。自分は自分の力だけでここまで来たんだ!」
もしそんな風に考える人がいれば、それは大きな錯覚であり、そういう人は人間として未熟なガキだと言える。
人材育成とは、いままで自分が先人たちからいただいた恩や英知を、今度は自分が、後輩や次世代の人に返していくことであると思う。
治療のスキルや知識だけでなく、あれはよかったと思うことは、会社や整骨院のよき伝統として後輩に伝え、そうなってもらうように努力する。
先輩から受けたことに限らず、自分の代で自分流に大切だと思ったことも、同じように伝えていく。
先人たちからたくさんの恩恵を受けるだけ受けて、次世代のために返さないというのは利己主義だと言える。
会社や整骨院の中で、先輩や院長などから受けた恩を、後輩に違う形で返し続けることによって、その整骨院はさらに発展し、末永く地域医療に大きく貢献することができる。
伝承とは先人たちへの感謝と恩返しのことなのだ。
それが人材育成の本質だと思う。
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